ある家族の短歌集

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阿武山の坂に登れば ウグイスの 声のどかなり 断酒の喜び
 
            




 1.結婚、飲酒期(昭和39年12月10日〜昭和63年10月4日)
 2.新阿武山病院入院(昭和63年10月4日〜平成元年1月31日)
 3.断酒(昭和63年10月4日〜平成13年2月現在)
 4.新阿武山病院OB会きづな会(平成元年2月〜平成13年2月現在)
 5.断酒会(昭和63年10月25日〜平成13年2月現在)
 6.断友(平成元年2月〜平成13年2月現在)
 7.例会通い(平成元年2月〜平成13年2月現在)
 8.高島支部発足、支部例会(平成3年4月5日〜平成13年現在)
 9.断友(高島支部)の死(平成6年7月27日)
 10.他府県記念大会参加(平成元年2月〜平成13年2月現在)
 11.断酒表彰会(平成元年5月〜平成13年2月)
 12.日々の想い「不安」(平成元年2月〜平成13年2月現在)
 13.日々の想い「感謝」(平成元年2月〜平成13年2月現在)
 14.日々の想い「雑感」(平成元年2月〜平成13年2月現在)
 15.日々の想い「幸せ」(平成元年2月〜平成13年2月現在)
 16.あとがき


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<ザゼンソウ>



「酒」
 
酒害者の家族にとってこれ程
 
恐ろしいものはない
 
辛いものはない
 
苦しいものはない
 
悲しいものはない
 
恥ずかしいものはない
 
大嫌いなものはない
 


 



1.結婚、飲酒期(昭和39年12月10日〜昭和63年10月4日)






      知らずして選びぬ人は悲しくも不治の病にただ浸りけり
 

      楽しみの趣味もつゆとりなかりけり主人の酒に心はなれず
 

      テレビのみ笑う種なき我が家は既に死におり家庭であらず
 

      咎めれば咎める我が惨めなり隠れ酒見るも口には出さず
 

      正月の来るを悲しむ幼子はまだあどけなき満五才なり
 

      母なりて父にもなりて柱にも代わりぬ我は誰にもたれん
 

      テレビにて酒の事件を報じれば次は我が家と覚悟でふるえり
 

      勤め終え重き心を引きずりて家路に着けば酒の夜始まる
 

      こんなにも痩せて細き ウエストに九号のスカートゆるゆる回る
 

      「もう止めた」流しに捨てしビンの酒 いつものパターンに心躍らず
 

      なぐられる母を庇いて前に立ち父に向かいぬ娘は小五  
 

      夏の日に長袖通しぬ両腕に昨夜殴らるアザの残れり
 

      夢にまで飲みて我を悲します目覚めば頬に涙つめたし  
 

      憂きし日は心あざむき尚さらに濃い目に紅を引きて出勤す
 

      暴れ狂う昨夜の悲しみ抱きつも仕事に入れば顔には出さず  
 

      「這ってでも出勤せよ」と呼びに来し上司にそむく御用始めの朝
 

      気に病みし事済まずして五月雨降りて憂うつな午後
 

      いつ何時酔って帰りぬ君の為錠をはずして「お帰り」と待つ  
 

      今頃はどこで何をしてるやら編み物止めて時計見上げる
 

      しんしんと更け行く夜に聞こえ来る胸高鳴りぬ救急車の音
 

      また一つ近所の灯り消されゆく帰らぬ君に今夜も寝れず
 

      遠くより聞こえる車に耳澄ませ急ぎ立ちても無常に去りぬ
 

      いくたびも時計見上げて案じ待つ雪降る夜更けはいと心細き
 

      ふっくらと肥えて笑顔の親友に我にはつかめぬ幸せ羨む
 

      クラブ終え疲れて帰る息子(こ)の耳にくだ巻く父の荒声かなし
 

      「楽しくもなくていいから普通の家庭欲しい」と息子呟きにけり
 

      横道にそれし子に泣く親もあるも親に泣かさる子等は悲しや
 

      「疲れた」と遺して逝きたき 我の苦を君は知らずや今日も飲み行く
 

      真心を持ちて当たるも届かなき酒に曲がりぬ心悲しや
 

      酔う父を見る目は辛く悲しそう子等は黙りて二階へ上がる
 

      節酒など出来る筈ない病とは知らずに節酒を泣いて頼みぬ
 

      職場にて銀婚式を祝わるも我が結婚は長くも浅し
 

      「酒飲むな」「ハイ、飲みません」といかぬ故二十五年をもがき苦しむ
 

      「もうイヤ」と大きな声で叫びたき我の苦しみ君は知るかや
 

      家という建物あるも家庭なき中に育つも子等は曲がらず
 

      深き雪 耐えて芽を出す春を待ついじらし花に我重なりぬ
 

      いくたびも賭けし主人に背かれて二十五年をむなしく流さる
 





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<キンモクセイ>



2.新阿武山病院入院(昭和63年10月4日〜平成元年1月31日)






      ようやくに入院させて主なき静かな家に手足伸ばせり
 

      長き年苦しまさるるこの酒を「病」と一言主治医は告げり
 

      我が胸に灯り点せし主治医の言葉「回復可能な病」と聞けば
 

      「家族より己の為に酒断て」と見舞い来し娘(こ)は父に諭さん
 

      同室の仲間の話を聞き分けて善きを見習い悪きは真似ぬ
 

      この部屋でこのベッドにて悟らされ断酒に目覚めん第五病棟の
 




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<クラスペディア>



3.断酒(昭和63年10月4日〜平成13年2月現在) 






      他人事と思いし断酒夢ならぬ長きトンネルに光射し込む
 

      ホームにて酒に崩れし人見れば「あの日の己」と恥じつ呟く
 

      入院の十月4日を切りにして断酒で迎える今日十月4日
 

      真剣に断酒に取り組む先輩の真似して歩きて一年断酒
 

      信楽の一周年に頂きし花瓶に生ける断酒の喜び
 

      比べれば断酒の日々は浅けれど地獄知りたる我には眩し
 

      「もう飲まぬ」誓いて十日もたぬ君「飲みたい」言いつつ四年に向う
 

      「納得の断酒してる」と言う君の強き背中は少し淋しき  
 

      命より大事な宝投げ捨てて新たに生きて断酒十年
 

      あのチャンス あのタイミングが合えばこそ断酒の君が今ここにあり
 

      断酒など まさかまさかの坂を越え奇跡に似たり断酒十二年
 

      どん底を這い上がらんと真剣に救い求めば道は開けり
 




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<クリンソウ>



4.新阿武山病院OB会きづな会(平成元年2月〜平成13年2月現在)






      阿武山の坂に登ればウグイスの声のどかなり断酒の喜び  
 

      見舞来て一人登りしこの坂を断酒の君と「きずな」に向かう
 

      親元に帰るが如く安らぎて「きづな」に集いて断友(とも)と語らん
 

      たわいなき会話の中に結ばれし断友(とも)との絆 名を知らずとも
 

      それぞれの思いを抱きて登り来る阿武山の坂 今日も静かや
 

      この月も断友(とも)と会えし喜びに「きづな」終わりてバスは弾みぬ
 

      なに故にこの病院に入りしかと「あの日」に戻りて「きづな」に集う
 

      二人して苦しき坂を越えたれど断酒表彰妻の名呼ばれず
 

      あれ程の酒を断つ理由(わけ)判らされうれしく仰ぐ新阿武山病院
 




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<クレマチス>



5.断酒会(昭和63年10月25日〜平成13年2月現在)






      外泊の許可が下りて大津支部例会出席君の断酒の第一歩  
 

      不安気にドアを開いて足入れば仲間等優しくわれを迎えり
 

      酒飲まぬ我も病気と教えられ納得せぬまま通う例会
 

      あの人も我と同じの悩み持つ仲間と知りて勇気涌きたり
 

      それぞれの生き様語りぬ断酒会真にうなづき真に泣かさる
 

      赤裸々に隠す事なく我慢なく言葉に出来る例会うれし
 

      生の声 生の姿 真に受く例会の場に魂ゆさぶられる
 

      夫婦して同じ時間に同じ場所同じ目的二時間学ぶ
 

      どの声も耳に入らじと飲みし君 体験談に頭殴らる
 

      例会にしっかり断酒の根を張りて二本の足で踏ん張り立たん
 





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<クロタネソウ>



6.断友(平成元年2月〜平成13年2月現在)






      岩倉に崩れし断友(とも)を見舞えれば格子の窓の明きが悲し
 

      我のよに酒に泣かさる妻ありて入院促す便りしたたむ
 

      それぞれの重荷を背負いて酒断ちぬ強き背中に厳しさ見ゆる
 

      噴き出づる断酒の想い語るうち いつしか口調厳しなり行く
 

      我が県の台風案じる電話あり遠き吹田の断友(とも)にうれしや
 

      新しき断友(とも)が入れば声かけて断酒めざして共に通えり
 

      例会を離れし断友(友)誘わんと「さざ波」持ちて行くを見送る
 

      いくたびも断友(とも)を訪ねて誘いぬも帰りし君に落胆の色
 

      再びを立ち上がられし断友(とも)の顔 笑い戻れば我もつられし
 

      三十年意見され来し君が今 断酒すすめる電話掛けおり
 

      新しき年に断酒を誓い合い帰れば断友(とも)等の賀状の山
 




 
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<クロッカス>



7.例会通い(平成元年2月〜平成13年2月現在) 






      うす暗き車中に地図を広げ見る二人で探す今日の例会場
 

      二人して例会場を尋ね行く 外は雪降る二月の夕暮
 

      雨降るも風吹く中も飲みし君 風雨を突きて例会へ行く  
 

      台風より怖しと言わるる酒断つに例会行きに中止の電話鳴る
 

      今日も又「己の行」と言い聞かせ遠き他支部へ車走らす
 

      いくつもの「酒」の看板くぐり抜け断友(とも)待つ支部へ心急がす
 

      山中の闇の坂道突き進む信楽に向いて断酒に向かいて
 

      遠き道ようやく着きし会場に無邪気な「みほちゃん」に心和みぬ  
 

      暮れなずむ琵琶湖に立ちし白髭の鳥居に無事故祈りつつ走る
 

      新しき断友(とも)を誘いて例会へ断酒の道を共に歩かん
 

      例会を終わりて出れば街角の「酒」の看板無情に明かし
 

      例会の余韻抱きて語るうち帰りの車中ミニ例会となる
 

      黒々と琵琶のさざ波照らしおり月も冴やけし例会の帰途
 

     「例会を怠るなかれ」と主治医の教え素直に受けて今も行う
 

      言い訳も理屈も言わず黙々と通い続けて十二年来たり  
 

      己が足使いて通う例会に何かが判り君は変わりぬ
 





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<ゲッケイジュ>



8.高島支部発足、支部例会(平成3年4月5日〜平成13年現在)






      断酒して小さき幸せ戻り来ぬ 喜び分けたき我が高島に  
 

      君のよに酒に苦しむ人あまた 高島の地に支部の待たるる
 

      二年の余 君が願いし高島に同友会の灯り点りてうれし
 

      花紺の旗に染め抜く「高島」の文字に断酒の願いを込めぬ
 

      真新し支部旗揚がれば両肩に重き荷のり支部は生まるる
 

      それぞれの一週間を切り抜けて無事に迎える高島例会
 

      少しずつ他支部の応援頂きて高島例会活気付きたり
 

      お互いに初顔なれど通い合う同じ地域の同じ病に
 

      1回の休会もなく迎えたり今日はめでたき五百回例会
 

      赤飯で断友(とも)等と祝う五百回発足の日思い出さるる
 





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<コスモス>



9.断友(高島支部)の死(平成6年7月27日)






      この電話 最後と知らずに切り終えば四時間あとに訃報届きぬ
 

      突然の断友(とも)の訃報告ぐ君の声は詰まりて支部は沈みぬ
 

      断友(とも)の為 厳しき助言せし君の力足りずに虚しく終わる
 

      それぞれに断友(とも)を偲びて語り合い 静かに進む通夜の例会  
 

      例会を終わりて断友(とも)の仏前に我等の読経拙く流るる  
 

      あの席に座りし断友(とも)は今は亡く 新しき断友(とも)がもう座りたり
 

      在りし日の断友(とも)の十八番(おはこ)の愛唱歌 歌えば悲し「君こそ我が命」
 

      今日からは酒より放さる妻の目に新たな涙ふつふつと湧く  
 




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<コハコベ>



10.他府県記念大会参加(平成元年2月〜平成13年2月現在)






      秋晴れの北近江路を列なりて目指すは舞鶴記念大会  
 

      主婦なりて酒に狂いし婦人(ひと)の発表 胸えぐらるる我も主婦なり
 

      一杯の梅酒に負けし人の言う「七年断酒も坂下るるごと」と  
 

      唯二人 朋友会の紹介に立てば重たき「滋賀県断酒同友会」
 

      大会に初めて出会う断友(とも)なれど名刺交換 再会を誓う  
 

      妻のみが家族であらず子供等と揃いて聴きぬ高槻記念例会
 

      大会の中に親しき断友(とも)に会い固き握手に絆深まる
 

      大会に二階に座る断友(とも)見つけ互いに手を振り心通わす
 

      今回もあの日の断友(とも)に会えるかと探し当てれば先ずは握手を
 

      沢山の仲間の中に断友(とも)を追い寄りて互いの断酒喜ぶ
 

      鹿の待つ大和路行きて六千の断友(とも)等と断酒新たに誓う
 

      壇上の幼等共に祖父想い「よろしくたのむ」と言うはいじらし
 

      少年の胸に過ぎし日戻り来てあふる涙に発表途切れぬ
 

      あふる来る涙ぬぐいぬ少年に男泣きせしあの日の息子(こ)を見る
 

      壇上の若等に我が子重ね見つ真の叫びを涙で聞き入る
 

      発表を終わりて父と並びたる若等に明日の幸せ願わん  
 

      晴天の福岡大会青々と玄界灘は我等迎えり
 

      手作りの出迎えうれし福岡の断友(とも)等の踊りは断酒の証
 




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<コブシ>





11.断酒表彰会(平成元年5月〜平成13年2月) 






      断酒など夢と思いぬ君の手に三か月表彰鉄より重し
 

      朝夕に狂いし程の酒断ちて晴れの場に出て受ける彰状
 

      飲む父にこぶし振り上げ嘆く息子(こ)と二年表彰受くは夢かと
 

      例会を指し示されし先輩の後を歩きて十年表彰
 





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<コムラサキ>



12.日々の想い「不安」(平成元年2月〜平成13年2月現在) 






      父のよに酒の人生歩むなと若き息子の横顔眺む  
 

      口ずさむ演歌に「酒」の唄われて君に気付きてそっと噤みぬ 
 

      断酒して二年過ぎる今もなお夢で飲みたる君に悲しや
 

      うまそうに飲みたる酒のC.Mに見ぬ振りしつも会話弾まぬ
 

      「飲む」という武器に我は恐ろしや真のケンカを未だ出来ずに  
 

      「飲まるよりまし」と我に言い聞かせ腹立つ事も胸に押さえり  
 

      酒飲まぬ我の体に酒染みて酒という字に未だ怯えり
 




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<サザンカ>



13.日々の想い「感謝」(平成元年2月〜平成13年2月現在) 






      命より家庭よりもの酒捨てし強き勇者の君を仰ぎぬ  
 

      家庭(いえ)あるも命あるも職あるも断酒の道を歩きてこそぞ
 

      あの地獄思えば遠き水口もうれしき集いの元旦例会
 

      日日の小さき幸せ喜ぶもあの日の苦しみ忘れ得ぬこそ
 

      この父の元に生まるを恨む娘(こ)が初月給にてライター贈りぬ  
 

      保障なき明日に心ゆらぐとも今日一日の断酒を喜ぶ
 

      残業を終えて帰りぬ君の背に今日の勤めの重きを想う
 

      酒を断つ決断するは君なれど決断させしは仲間の力  
 

      あの君がああこんなにも変わらされ仲間のおかげにただただ感謝
 




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<ザゼンソウ>



14.日々の想い「雑感」(平成元年2月〜平成13年2月現在) 






      完治せぬ病と知りて尚更に君の寝顔にあわれを思う
 

      飲みし日の主人の姿映すごと 崩れし人に胸は張り裂く
 

      幼きより苦しき環境によく耐えて芯ある女性に育ちぬ娘
 

      「愛山」の本音で真語りたる体験談に心開かる
 

      気を張りて崩れし君を支え来てふともたれたき我は女
 

      人並みの幸せ戻るも似つかなき長き苦労に馴みし身には
 

      断酒する 君の過去(むかし)を許さんと思えど深き傷まだ疼く
 

      「横道にそれるゆとりも無かった」と穏やかな今日娘話せり
 

      来し方を顧みて見れば酒故におどおどしたる我の生き様
 

      この酒が「病」と教わり理解するも受けし痛みは今も忘れじ
 

      償いも謝罪もいらぬ我はただ断酒の安心続くを願う
 




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<サボテン>



15.日々の想い「幸せ」(平成元年2月〜平成13年2月現在)






      五月雨の長きに止むを待ちわびて布団陽に干す小さき幸せ
 

      還暦の祝の席に己が酒 謝る父に子等はやさしや
 

      静まりし夜更に一人湯に入れば虫の音聞こえる遠く近くに
 

      植えし苗 蕾つければ花咲くを酒を忘れて待つこの幸せ
 

      こつこつと脇目もふらず通いたる努力の果てに掴みし幸せ
 

      平凡な一日(ひとび)を送りて茶を入れば湯気に籠りて幸せ見え来る
 

      幸せを願いて断酒の努力せし今が一番幸せ感じる
 




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<サラセニア>



16.あとがき






        「酒」
 
      酒害者の家族にとってこれ程
 
      恐ろしいものはない
 
      辛いものはない
 
      苦しいものはない
 
      悲しいものはない
 
      恥ずかしいものはない
 
      大嫌いなものはない
 



 そんなお酒が今止まっています。
 
新阿武山病院で気付かせて頂き、断酒会の中で止め続けられています。
 
一人では絶対やめられなかった主人の酒、仲間の皆様のお陰です。
 
心から感謝しています。
 
こんな日が来るとは夢にも思っていませんでした。
 
私にとってはまさに奇跡です。
 

 結婚直後からの飲酒全盛期の25年間の苦しい心の叫びと、昭和63年10月の入院の日以来断酒させて頂いているこの13年間のいろいろな思いを、我流の拙い短歌でありますが、37年間の自分史としてまとめてみました。
 

 病院のOB会へ向う阿武山の坂を上っていると、木々の間からウグイスの澄んだ鳴き声が聞こえてきました。
 
しみじみと断酒の喜びを実感し幸せを感じました。
 
初めて断酒出来たこの喜びを詠ん短歌を題にしました。
 
あの日の感激を忘れ得ぬために・・・
 


       平成13年3月               家族(匿名希望)



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<サルスベリ>
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