お酒で悩んでいませんか? あなたには断酒会があります。  
                (公益社団法人全日本断酒連盟)        
       

滋賀県断酒同友会

 
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   目 次

【断酒会・例会】


 
1.断酒会ってどのような団体ですか?
 
2.断酒会に入ったきっかけは?
 
3.断酒例会とは?
 
4.「体験談」とは何を話せばよいのでしょう?
 
5.断酒会は依存症者の立直りのためにどの様に働き
  かけるのですか?

 
6.断酒会と断酒例会の持つ不思議な力の秘密
 
7.断酒の励み、家族の支えになる読み物は?
 
8.断酒継続と再飲酒防止のための心得
 
画像3
     <断酒会の例会>
 

  1.断酒会ってどのような団体ですか?

 ・断酒会は自助グループとして、昭和33年に結成されました。
 ・アルコールに苦しむ本人、家族が集まり、集団治療の場として活動をしている自助グループです。
 ・お酒をやめたいと思っている酒害者本人とやめさせたいと思っている家族の会です。
 ・アルコール治療における自助グループの重要性はすべての精神科医の認めるところです。
 
   【断酒会規範】
 
     @断酒会は酒害者による酒害者のための自助集団であると同時に市民活動団体である
 
     A断酒会には酒をやめたい人なら誰でも入会できる
 
     B断酒会員は姓名を名乗ることを原則とする
 
     C断酒会員としての活動は、原則として無償である
 
     D断酒会員はあらゆる条件を超えて平等であり、支配者はいない
 
     E断酒例会は体験談に終始する
 
     F断酒例会は家族の出席を重視する
 
     G断酒会は酒害相談はもとより、啓発活動を通して社会に貢献する
 
     H断酒会は会費によって運営される 但し補助金、善意の寄付金等は受け取ることができる
 
     I断酒会は政治・宗教・商業活動に利用されない
 
   【断酒新生指針】
 
     @酒に対して無力であり、自分ひとりの力だけではどうにもならなかったことを認める
 
     A断酒例会に出席し自分を率直に語る
 
     B酒害体験を掘り起こし、過去の過ちを素直に認める、また、仲間たちの話を謙虚に聞き
      自己洞察を深める
 
     Cお互いの人格の触合い、心の結びつきが断酒を可能にすることを認め、
      仲間たちとの信頼を深める
 
     D自分を改革する努力をし、新しい人生を創る
 
     E家族はもとより、迷惑をかけた人たちに償いをする
 
     F断酒の喜びを酒害に悩む人たちに伝える
 
   ○滋賀県断酒同友会の紹介
 
     昭和51年4月1日に京都府断酒平安会滋賀支部が会員5名で結成され、同52年4月29日に独立し
 
    滋賀県断酒同友会が発足しました。現在では、公益社団法人全国断酒連盟に加盟する全県一区の
 
    断酒会で県庁の「滋賀県アルコール健康障害対策推進計画」の策定にも参画する団体となりました。
 
     常日頃から行政・医療と連携し、市民セミナー等の啓発活動や各支部での酒害相談を併せて
 
    行っています。県全域をカバーするように13支部が配置され、月曜から土曜日まで、いずれかの
 
    支部で毎夜の断酒例会を、さらに参加が困難な方のために、朝例会を毎火曜日に草津市で、昼例会を
 
    県南部の方に毎水曜日に湖南市で、また県北部の方に隔週で彦根市、長浜市で開催しています。
 
     先ずは電話、次に体験参加をしてみてください。ご家族のみの参加も歓迎します。
 
     例会に参加し続けるうちに必ず酒が止まるようになります。
 
     *滋賀県断酒同友会の歩み ―先人の40年の歩み―
 
     *滋賀県断酒同友会会則
 
      ・断酒会は自分たちの知恵と金で運営されています。会員は平等で活動はボランティアです。
      ・入会金1500円、会費が月々1600円/人〔生活保護受給者800円〕です。
       (夫婦で入会の場合:本人会費1600円+家族会費400円〔同上300円〕が必要です)

 


【印刷用PDF】
<断酒会は小さな筏(イカダ)、なれど
酒害者には難渡海(酒)を渡る大船>   
究極の目標『酒害者の最後の1人までも残すな』

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<断酒会の活動写真>
 
〜和気あいあいと学び楽しむ断酒新生〜



<アルコール市民公開セミナー>

<家族会(あゆの会)研修会>

<びわ湖一泊研修会>

<レクリェーション(バーベキュー)>

<飲酒運転撲滅キャンペーン>

<会員・家族研修会>

<望年会>

<42周年記念例会>

<新年例会>


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  2.断酒会に入ったきっかけは?

 ・アルコール医療専門病院または保健所で「アルコール依存症」と診断されました。
 
 ・主治医から誰でもなる可能性がある病気、飲酒を継続すると脳の萎縮が進行すると宣告されました。
 
 ・やめ続けるためには自助グループ(断酒会、AA「無名のアルコール依存症者たち」)への参加が絶対必要
  と指導されました。
 
     「アルコールはアル症者にとって生きる上での松葉杖のようなもので、
 
      断酒するには代わり松葉杖が必要。それが人とのつながりです」
 
                 (国立精神・神経医療センター 松本俊彦先生)

 
 ・病院退院後の断酒率
   1年後の断酒率30%(2年後25%、3年後21%)・・・最初の1年が難しい
    ・断酒会参加者の2年後は不参加者の2倍の断酒率(断酒率は57%)
 
 ・アルコール専門病院退院後のアル症者の生存率
   5年度 概ね80% 、10年後 概ね60%
 
       【アルコール依存症の予後ほか】(日本アルコール関連問題学会)より
 
   『断酒会のすすめ』
 
        滋賀県断酒同友会41周年記念例会にて
         
          滋賀県立精神医療センター救急科部長
           アルコール専門外来担当 医師  濱川 浩 先生

 ご存知の方も多いでしょうが、滋賀県立精神医療センターではアルコール専門外来や、断酒継続のための教育
入院プログラムの中で、治療の重要な柱の一つとして、断酒会への参加を広く取り入れています。
 
 私の外来にも、初めて依存症と診断された人、断酒会のことを知らない人、聞いたことはあるけれど自分に
役立つかわからないと消極的になっている人が、たくさんおられます。
 
そういった方々、そしてそのご家族に、「ともかくまず行ってみて、それから考えよう」と断酒会への参加を
勧めるとともに、その意義を次のように説明しています。
 

@アルコール依存症の方が毎日断酒を続けることは、いろんな誘惑に負けず、毎日休まずコツコツと、勉強や
 スポーツのトレーニングを続けることと同じです。
 「酒を飲まない、ただそれだけのこと」が、依存症の人にとってそのくらい大変なことなのです。
 

Aそして断酒会は毎日の断酒を続けるための学校のようなものです。学校に行かず、自分一人だけで、勉強や
 スポーツのトレーニングをずっと続けられる人はわずかです。
 

Bといっても最初から大げさに考える必要はなく、何か特別なことをしなくても、まず参加して、断酒を続ける
 仲間と一緒に過ごすこと、用事でどうしても参加できない日も、次回は参加しようという気持ちをしっかり
 持ち続けること、そういった考え方や行動のちょっとした変化が、断酒継続に大きな力になります。
 

C実際に、病院の治療だけではなかなか断酒の決心がつかなかったが、断酒会に行って、他のメンバーや家族の
 体験談を聞いて、初めて断酒の必要性を強く実感された人も大勢います。
 

 滋賀県断酒同友会の皆さん、今から断酒を始める、そんな「後輩」の皆様に、41年間の歴史の中で「先輩」方に
培われてきた数多くの断酒の知恵を、これからも届け続けていただけるよう、よろしくお願いします。
 

                                     平成30年5月3日

 

  3.断酒例会とは?

例会は公的施設(庁舎、公民館)の1室で、月〜土まで毎日、県内のどこかで開催されます。

   よる例会(19時から21時)は  12支部(毎週開会)で

   昼例会(13時30分から15時)は 3か所(湖南:毎水曜、彦根:第1,3水曜、長浜:第2,4木曜)で

   朝例会(10時から12時)は   1支部【草津:毎週火曜)で

   本部例会は(18時から20時15分)は第1日曜日に開催されています。


・酒害体験を聴くこと、話すこと。酒害体験に終始する場、これが断酒例会です。


・例会では、10〜20名位の参加者が約2時間(各自5〜10分程度)、順次、それぞれの酒害体験を一方的
 
 に話し、話し手以外は聴くことに終始します。発言者に対するコメントやアドバイスは原則禁止。
 
 言いっぱなし、聴きっぱなしで、口外禁止です。


例会出席は断酒会の鉄則です。例会出席の継続があってこそ断酒継続も可能となります。
 
 例会出席が続かない人は断酒も続きません。100人中100人が落ちこぼれると断言できます。

 
 断酒生活を長年継続させるためには少なくとも週2回の例会出席が望ましいと思います。
 
 失敗続きでも、例会出席を続ければ、ついには断酒に成功出来ます。だけれどもアルコール依存症の、
 
 回復率は治療を受けても2割程度で半数以上の人は、断酒できないままに死んでいくというのが事実です。
 

断酒できないのではなく、例会出席が継続できないのです。全ての失敗はここにあります。
 


<家族の方へ>
 
断酒会は家族の例会出席を重視し、家族のみの例会も行っています。社会一般の夫婦と違って、酒害者夫婦は
 
 体験談を通しての対話が必要です。その中で、酒害の理解、相互の理解が進み、断酒継続の力となります。
 
 家族が一緒に例会に参加する取り組みはAAにはなく、断酒会のみの方式です。夫婦が例会出席を通じて
 
 信頼と愛情を取り戻し、回復・成長されていく姿は単身者にとって、正直憧れるところです。
 


・酒害者本人の否認が強く、家族のみが例会出席を続ける中で、いつしか本人が断酒の決意に至る事例があります。
 
 家族自身のための例会出席が、あてつけがましく見えたとしても無言の訴えとなり飲酒への抑止力となります。
 
 また、多数の新入家族会員が家族会で苦しみを分かち合い、「家族の励ましに助けられた」と話されます。
 


   
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  4.「体験談」とは何を話せばよいのでしょう?

・回復とは”断酒継続と協調性の向上”を言います。協調性の反対は自己中心性です。自己中心性の矯正には、
 
 過去の酒に狂乱した自己中人間そのものであった私自身のあり様を他者に語り、懺悔の気持ちを深めていく
 
 以外にありません。繰り返し、繰り返し語り続け、懺悔していくのです。
 


酒によって歪められた過去・現在の自らの精神と行為を繰り返し語ること、これが体験談です。したがって
 
 痛みと懺悔を伴いますが、真摯に人生と対峙する中でほんとうの反省と回復が始まり、これを繰返すことで
 
 断酒と人間的成長が継続します。酒による武勇伝は体験談とは異なります。
 
   「人間の強さ、弱さは、酒を飲んだか飲まないかで決まるのではなく、じっと正面から過去を見据える
 
     勇気があるかないかで決まってくるように思えます
」 【体験を語ることの意味】(精神科医)
 


・お互いが語り合う酒害体験に共感し、様々な気づきを得る場が例会です。体験談の共感とは「魂のふれあい」
 
 でもあります。そのふれあいこそが仲間の絆を強め信頼関係を深めていきます。
 
                              (酒害者の体験談)(家族の体験談)


・自らの酒害につながることであれば「成育歴」を語ることも大切です。また、家族が語る体験談から思い起こす
 
 ことのなかった酒害事実に気づき、体験談の「掘り起こし」につながる「追体験」もあります。
 
               【こだわる、こだわらない】【すぐそこに 「 I 」さんはいた】


・初心の間は、違い探し「自分はあれ程ひどくない」(否認の証)に終始しがちです。重要なのは仲間の体験談
 
 を素直に受け入れ、自己洞察を深めることです。受容や共感が感じられる例会は「癒しの場」に変わります。
 
 みんな仲間だという「一体感」、自分はアルコール依存症者だという「自覚」が断酒継続の原動力です。
 
                             【 水仲間 】


「不都合な過去(酒害)」を忘れると酒に手が出ますので、断酒継続者はこれを繰り返し語り続けます。
 
 この中で自己洞察を深め、一生涯、反省・回復・成長を続けるのです。
過去のどうしようもない自分を語る
 
 ことによって、アルコール依存症の恐ろしさを再確認し、現在の真剣な努力を語ることによって、人間らしく
 
 生きていることの喜びを感じ、将来への豊富を語ることによって断酒幸福の本当の意味を追い続けます。
 
 現在の満たされた状況を得々と語るだけでは、大した意味はないのではないでしょうか。


会運営に長年尽力し断酒を継続する会員の体験談には過去への反省、現在に対する感謝、そして今後も
 
 仲間と共に精進するという報恩の気持ちに満ち、気品と人間愛を感じます。
一方、長年断酒はしていても、
 
 回復のない酒害者は利己的、打算的で会から離れていきます。その体験談は愚痴、不満、自嘲、または自慢と
 
 自己顕示が窺えます。私達は断酒会の中で協調性を向上させ、調和のある人間へと育ててもらっています。
 


         
<酒害体験>


 【本人】

 【家族】


 

 <私たちは仲間>



<仲間(断友・家族)>

<体験談(語り&聞く)>

<継続(例会出席と一日断酒)>
<アルコール依存症は飲酒と孤独の悪循環の中で進行します、心の病は心理的孤独という点で共通、その回復
  は先ず心の触れ合うたった一人の人との出会いから始まります。(今道裕之「孤独」より)>

 
<人は信頼に心を打たれて心を開き、応えようと一生懸命努力するようになる。(同『信じるということ』より)>
 
              


             それぞれの生き様語りぬ断酒会
 
                真にうなづき真に泣かさる
 

             赤裸々に隠す事なく我慢なく
 
                言葉にできる例会うれし
 

             生の声 生の姿 真に受く
 
                例会の場に魂ゆさぶられる
 

             夫婦して同じ時間に同じ場所
 
                同じ目的二時間学ぶ
 

       
      <うぐいす>


 

  5.断酒会は依存症者の立直りのためにどの様にはたらきかけるのですか?

 【大阪学院大学教授 臨床心理学 安田一之先生の講演】より
 
 【心理療法の人間観】
 
  「すべての人間は自分自身の中に個人的にも満ち足りた、社会的にも建設的な方向に自らの人生を
  導いていく能力を持っている」(Rogers.C.R)

 
  ・我々は他者から直してもらう存在ではない、治癒する力は私たちの中にあります。
 
  ・少し援助が必要かもしれない。少し援助してもらうと自己治癒力が活性化します。
 

 【断酒会のはたらき】
 
 ○苦しさと寂しさに耐える力をくれる    (一人じゃない、仲間と一緒) 
 
  ・生きて行く上で、耐えるということは大事なことです。
 
  ・全般的に依存症の方は苦しさと寂しさに耐える力が弱いと思います。
 
  ・如何に耐えるのか 、話す(内面を解き放つ)ことです。なぜ話すのか、今の自分を超えるためです。
 
  ・他者に話すことと、自分を好きになることは同じこと、繋がっています。
 
  ・話すとき、共感してくれる人がいると人は助かります。
 
  ・話すことと、自分を好きになることが耐える力を強くします。
 

 ○立ち直り(自己治癒力の活性化)を促す  (仲間の存在が絶対必要)
 
  ・立直り(死と再生)、仲間の存在が絶対必要、一人ではできません。
 
  ・立ち直りとは自分の中の力を発見する事、これがないと立直る事は出来ません、
   この力がないと立直るベースがないのです。
 
  ・お坊さんは神仏と共に、そうした能力のないものは仲間とともに、分かち合いながらこれを行います。
 
  ・簡単に言うと自分との出会い、私の中にある立ち直る力と出会っている、より良く生きる力と出会っている。
 
  ・断酒会には、人生の途上で飲酒を契機として、立ち止まって自分のことをもう一度考えている仲間がいます。
 
  ・断酒会につながる事が出来るのは幸せ、生きる力が活性化している証、よりよく生きる力と出会うのです。
 



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  6.断酒会と断酒例会の持つ不思議な力の秘密


 ◎カール・ロジャーズ博士(非支持的心理療法の権威で不世出の心理学者)
 
  「個人は自分自身の中に、自己理解に向かい、そして自己概念と基本的な態度を変容し、自主的行動
 
  を発展させていくような、果てしない資源(自己実現志向性)を持っている。もし、ある促進的な心理的
 
  態度を持つ風土が備わりさえすれば、これらの資源は開発されていくであろう。促進的な心理的態度を
 
  持つ風土とは純粋性、無条件の肯定的配慮、共感的理解である。」と述べています。
 

  ◎【入会後の変化のダイナミクス】
 
     C.R.ロジャーズ博士が同著『自己実現の道』の中で、クライアントが自分自身が十分に受け入れられる体験をするとき、
 
    パーソナリティに変化が生じる過程
をまとめています。これに自己中心的な酒害者が断酒会に仲間として暖かく迎え入れられ、
 
    例会で体験談を語り続ける年月を経て、酒害相談にも活躍する断酒人に変化・成長する姿を重ねてみました。
 
   @クライアントは最初、躊躇、恐れを抱き、問題に向き合えていない。しかし、セラピストが
 
    自分の感情を受容的に傾聴していることに気付き、自分自身に耳を傾けはじめる。

 
     <よく来たね〜!:酒への無力・一人断酒の困難を悟り入会。同病の仲間として歓迎される。
 
      仲間意識、癒し感これが例会の命です。だけど初めは、否認の塊、借りてきた猫状態です。>
 
   Aセラピストの一貫した肯定的配慮の中で、無秩序で、正常でなく、恥ずかしいと思って、存在を
 
    否認してきた自分の感情に耳を傾ける事が出来るようになる。

 
     <例会出席を続け仲間の体験談を聞くが、自分は違うとの意識が強い。それでも暖かい仲間の
 
      中で、酒に溺れた自分と向き合うようになる。まだ防衛的で表面的な体験談しか語れない>
 
   B一貫した肯定的配慮の中で、自分を傾聴することを学習し、自分自身に対しより受容的になる。
 
    隠してきた恐ろしい部分をより多く表現するようになる。

 
     <例会出席を続け、仲間の体験談に、自分も同じと気付く。酒と自分の関係について
 
      深く自省し、自分の感情を傾聴し、語る。体験談に真実と心情がこもるようになる>
 
   Cセラピストが自分に向ける態度と同じように、少しずつありのままの自分を受容するようになり、
 
    非防衛的に、より自分自身と一致する方向へ向かう。自己実現志向性によって前進しようとする。

 
     <酒害体験にこだわり、酒に引き換えた己の尊厳・人間性について語り続ける。無意識の中で
 
      自己中心的で自己愛的な人間から成熟した人格へ変化していく。会の運営へ参画が始まる>
 
   D自分の感情をより正確に傾聴し、より受容的になる。他者を受容し、自己を信頼するようになり、
 
    ついに、人として自然な方向へと自由に変化し成長する事が出来る自分を見出す。

 
     <例会・体験談・断酒を継続、仲間を思いやり、会運営に尽力、酒害相談に努め、断酒人として
 
      反省・感謝・報恩の人生を生きるようになる>
 

  ○ 【 活きた断酒と死んだ断酒 】 (故人)新阿武山病院理事長 今道裕之(全断連顧問) から
 
   ・・・過去から現在、そして未来への連続の中で生きているのが人間である限り、人は決して自らの
  過去を抹殺することはできません。
   過去に決別したいと願うことは、逆にますます過去にとらわれ、いつまでも過去から解放されないよう
  にしていると言えます。
 
   ・・・こうして酒をやめ続けていくことが、私にとって唯一の罪の償いなのです」この言葉
  を聞いたとき、私はある牧師の言葉を思い出しました。
 
  「人が他人を許すことは、自らを許すことに比べればまだはるかに易しい。
  自らを許す ― これほど難しいことはない」という言葉です。
 
   つまりは、断酒会はアルコール症者が体験を告白し語り続けることによって、究極的には自らを許容し、
  過去から解放される場なのではないだろうか ― そこから、本当に「新しく生きる」ことが始まるのでは
  ないでしょうか。断酒会の奥義はそこにあるように思います。

 

 (サイト制作者・酒害者の実感)
 
  ・断酒会に入って、いろんな意味で嘘をつかなくなって心が軽い、少し堂々としています。確かに以前より、
 
   生の自分を信じられるし、本音で生きていいのかもしれないと思っています。
 
  ・2008年11月よれよれの私は、すがるように断酒会を訪ね、『皆の体験談を聞き、当たり前のことを
   普通にでき、自分を信じられるよう、一日一日を生きていきます』と話しました、そして立ち直りました。
 
  ・よい断酒例会は平等で、居場所感、受容的態度等の「癒し」に充ちています。求められるのは促進的な
   心理的態度に充ちた風土を醸成し促進する人
であって、ご遠慮願いたいのは支配者です。
   我々が行うべきことは、自分の酒害にこだわって体験談を語り続けることです。
 
                                     
孤 独
『アルコール依存症は飲酒と孤独の悪循環の中で進行します、心の病は、心理的孤独という点において共通しています。 人は、本来この孤独に耐えて生きていくことはできません。 孤独は心の死を意味します。そして心の死は、やがてからだの死をもたらします。 孤独なアルコール症者も、酒を飲み続けていて心を開くことがなければ、必ず死を招きます。』(今道裕之精神科医)


     【話す(内面を解き放つ)】自己治癒力が活性化
     
  『人は信頼に心を打たれて、心を開き、応えようと一生懸命努力するようになる』
          『どんな心の病も、その回復は、まず心のふれ合うたった一人の人との出会いからはじまります』(今道裕之精神科医)



【新しき旅立ち】

<断酒の決意>
『断酒は生きていくための唯一の手段であり、生きるということは新しい人間性を創造していく事である』(松村春繁初代会長)



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  7.断酒の励み、家族の支えになる読み物は?

○  松村断酒語録

   断酒会運動の創設者であった故・松村春繁氏(全国断酒連盟初代会長)の言葉で、仲間が深く感銘を
 
  受けたものを語録としてまとめています。
 
   「一日断酒」「例会出席」など、断酒継続のための知恵の宝庫です。日々の指針としましょう。



○  断酒新生指針

   いくら登ってもたどりつかない、いくら追いかけても手がとどかない、だけど自分自身のために、
 
  登り続けて追い求めなければならない「断酒新生」。これは我々の杖であり道標です。

  

○  断酒会規範

   我々の拠り所、断酒会のあるべき姿、みんなで守る規範です。これは断酒会の憲法です。


○  児玉語録

   和歌山断酒道場前道場長 児玉正孝先生訓話集。
 
   「甘柿と渋柿」「生きた断酒、死んだ断酒」など心に残る訓話集です。

   
    

○  中田陽造先生講話集

   全断連顧問である先生の著作『アルコール依存症と断酒会』より
 

○  AAの友人から
  
   AAの友人から私個人へ毎日メールが届きます。12ステップによって断酒、そして回復されている
 
  御自身の心の軌跡を 毎日メールして頂いています。AA、断酒会の区別なくともに学び成長しましょう。

 
    参考文献:アルコホーリクス・アノニマスの治療メカニズム(ハリー・M・ティーボウ医学博士 )
 
    <抜粋>
 
     アルコホーリクス・アノニマスの中心的な効果は、その人の中にスピリチュアル(霊的)な状態を発展させることであり、
 
    それがアルコホーリクの性格の自己中心的要素を直接中和する力として働くのである。その状態が新しい習慣的パターンの
 
    中に完全に統合されれば、その時こそその患者は飲まずにすむであろう。ビル・W氏はこう言っている。この統合の過程は
 
    何年もの期間を要する、そしてもし6か月たってパーソナリティ構造に見るべき変化がなければ、スピリチュアル(霊的)な
 
    側面は隠れていたアルコホーリク的自己の復活に屈伏してゆくだろうと。
 
     言い換えればアルコホーリクス・アノニマスの宗教的な起動力がより深いパーソナリティ要素の変化をもたらさない限り、
 
    プログラムの効果は永続しないということである。ビル・W氏の次の言葉のように、「アルコホーリクは客観性と成熟を獲得
 
    しなければならない。そうでなければ、彼はしらふでい続けることはできない。」結論として、アルコホーリクス・アノニマス
 
    のアプローチの治療的価値は、アルコホーリクの根底にある自己愛を侵襲する宗教的ないしスピリチュアル(霊的)な力の
 
    活用に由来していると私は信ずる。この自己愛成分を根こそぎにする事によって、個人は全く新しい肯定的な性質の一連の
 
    思考と感情を体験し、これが彼の成長と成熟を促すのである。
 


○  家族への12の助言(精神科医)

   依存症者をかかえる家族が、依存症者本人に接する場合の原則です。


○  家族の回復のために【家族のための回復への指針】

   家族の方が例会に参加して落ち着きと自分らしさを取り戻し、自分を含め周囲のひとへの
 
  愛を取り戻すプロセスを記しています。



○  断酒寸言集「山びこ」

   断酒家同志が「山びこ」のように呼びかけたり、答えたりするとき利用したり、そのうちいくつかを
 
  座右の銘にして いただければ幸いこれにすぐるものはないと巻頭に述べられています。
     


○  ある家族の短歌集

    「主人の飲酒時、毎日が辛い苦しい中、胸の内にため込んでいた、誰にも言えない思いを
 
    日記代わりに短歌として書き留めました。
 
     これらは決して作ったというもではなく私の心から、身体から生まれてきたものです。
 
    また、もともと人の目に触れさせるつもりはなく断酒後、落ち着きを得て、自分史として纏めました。
 
     でも、これらの歌が、今現に酒害者に振り回され、苦しんでおられるご家族のお役に立つのなら
 
    『慰めと励ましになるから是非にも載せたい』というお心に添います。」
 
                                 (滋賀県断酒同友会家族:匿名希望)
 
  


○  自己変革の書
 
   嫌われる勇気(岸見一郎、古賀史健著)からの抜粋
 
   幸せになる勇気(岸見一郎、古賀史健著)からの抜粋

   ≪対人関係の悩みを一気に解消する方法≫ (著書の抜粋)
 
     課題を分離し、他者の課題を切り捨てること。他者の課題(批判)には介入せず、私の課題には
 
     誰一人介入させない
 
   (管理者)
 
      初心のとき毎朝、自問自答『今日の目標は?断酒!仕事は私なりの全力で! 批評は自由、関知せず』
 
    就寝のとき『よくできた!本日の目標達成』、この39文字で突破しました。開き直ったシンプルな思考で
 
    本書の示唆に近いと思います

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  8.断酒継続と再飲酒防止のための心得

◎アルコール依存症は治癒しない病気だと聞いてがっかりする人がいます。
 
 アルコール依存症という病気は、治癒して程ほどに節酒できるようにはならない病気だという意味です
 
◎再飲酒しなければ社会生活上に大きな支障はなく、健康な生活は可能です。
 
 次の再飲酒が死を招くこともあります。再飲酒を防ぐことは大切です。
 
◎再発と再飲酒を分けて考えてください。再飲酒の前に、序奏として再発があるのです。
 
 その再発で手を打つことができれば、再飲酒を食い止めることは可能です。
 

<再発の関連要因>
 
(環境的要因)
 
 ・退院、転居、就労などの環境の変化による緊張や動揺
 
 ・家族関係の歪みから来る不満や葛藤
 
 ・異性関係やギャンブルによる興奮や情緒の乱れ
 
 ・災害や事故に遭遇した結果の動揺
 
(身体的要因)
 
 ・早期の就労や残業による過労
 
 ・風邪、歯痛、腹痛などの身体的不調
 
(精神的要因)
 
 ・断酒後3〜6ヶ月で、酒害の自覚が薄れ、否認が強くなる
 
 ・うつ状態やうつ病になり、飲酒でその状態を解消したいと考える
 
 ・睡眠剤や安定剤の依存になる
 

<再発の特徴>
 
(気持ちの変化)
 
 ・「飲まないためには何でもする」という決心が薄れ、マンネリ化する
 
 ・「自分は他の人と違う」と巧妙な否認を始めます
 
 ・「飲みたい気持ちはないが、飲まない気持ちもない」
 
 ・抑うつ状態になる
 
 ・不平、不満が増えて、物事に批判的になる
 
(行動の変化)
 
 ・通院や自助グループの活動に消極的になる
 
 ・小さな嘘やごまかしが増える
 
 ・居酒屋・スナックなどの酒席、パチンコ・競馬などのギャンブルに近付く
 
 ・睡眠薬、痛み止めなどの依存性薬物を服用する
 

<最飲酒を防ぐために>
 
 ・再飲酒の可能性が常にあることを自覚し、再発に気づく
 
 ・通院治療、自助グループ参加を生活のリズムに組み込む
 
 ・断友を作り交友を深める
 
 ・専門職に相談しましょう
 
 ・一日断酒の喜びを大切にする
 

<回復における再発・再飲酒の位置づけ>
 
◎再発を防げずに、再飲酒になってしまうとどうなるでしょう
 
(飲んだ結果)
 
 ・アルコール依存症当事者が再飲酒に打撃を受けて、自信やプライドを失う
 
 ・主治医、断友、家族を裏切ったと自責の念に苦しみ、劣等感と自責感を強める
 
 ・周囲の人、多くは家族が再飲酒に失望し、怒り、その後の協力を拒否する
 
(大事なのはその後です)
 
 ・再飲酒した事実を家族や断酒会の仲間や主治医に、正直に話して相談しましょう
 
 ・「飲んだときこそクリニック!」と主治医は言っています
 
 ・気を取り直して、もう一度「断酒は生きるための唯一の手段(方法)」です
 

<活き活きとした断酒生活を続けるために>
 
 ・「なぜ、断酒していないといけないのか」を問い直す
 
 ・1ヶ月なり3ヶ月なり実現可能な断酒期間を目標にしよう
 
 ・最初の1杯に手を出さない
 
 ・1日断酒、24時間断酒の実行
 
 ・定期的な治療を受ける
 
 ・定期的に自助グループ(断酒会やAA)に参加する
 
 ・普通の生活を規則正しくする(起床、就寝、入浴、食事など)
 

<酒をやめた喜びを探す>
 
◎活き活きとした断酒をするたには、酒をやめた喜びを探す必要があります。
 
 自分で小さな喜びを意識的に探す必要があります。喜びのないことは長続きしないものです。
 
 ・朝吐き気がなく、気持ちがよい
 
 ・特別ご馳走があるわけではないがご飯が美味しい
 
 ・嘘をつかなくてすむので明るくなった
 
 ・家庭が明るくなった
 
 ・子供がなつく
 
 ・子供の貯金箱を狙わずにすんだ
 
◎酒をやめた喜びを意識して探し、その喜びに支えられて断酒を進めてください。
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女性酒害者を「アメシスト」、由来はこの宝石「紫水晶」
ギリシャ語で”飲まない”の意味、「断酒美人」ですね!

郷土の花から女性酒害者の会を「しゃくなげ会」
  断酒会「松村語録」より

     例会には必ず出席しよう

      今日一日だけは止めよう。そして、その一日を積み重ねよう。


                        *松村春繁 全日本断酒連盟初代会長(S38.11設立) 
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